広島・長崎の被爆者は、それぞれの生き方で半世紀を生き抜き、被爆の実相を語り伝えてきました。私たち世界ヒバクシャ展の写真展は、こうした広島・長崎の被爆の実態を知った
日本人写真家6人の確かな目で捉えた世界で「核」の被害を受けた人々の写真記録です。
広島・長崎以降もビキニやムルロア環礁、ネバダ州、オーストラリア、ロシアにおける核実験よる被曝、スリーマイルやチェルノブイリのような原子力発電所の事故による被曝、湾岸戦争のときの劣化ウラン弾による被曝、ウラン採掘現場での被曝等、さまざまな形でヒバクシャが増え続けています。このままでいくと地球全体が放射能で汚染されてしまう危険があります。これを阻止し、21世紀の早い時期に核兵器を廃絶し核汚染を食い止めることは、核の目に見えない底知れぬ恐怖を断ち切り、未来の子ども達が安心して成長できる環境を生み出すことです。このために、地球市民としてどうすればよいのか。その行動のひとつのこころみがこの写真展です。
世界は最初の被爆国日本から核廃絶の発信を待ち望んでいます。しかし、残念ながら今の日本政府の実情では、そのイニシアチブをとることは望めません。国連軍縮特別総会では日本などが1994年から提出している核廃絶決議「核兵器廃絶の全面的廃絶の道程」を今年も採択しましたが、核を持つ国などの棄権や反対で核廃絶の道は、遅々として進んでいません。
一方、湾岸戦争、9・11テロ、アフガン戦争、イラク戦争では大量殺戮が行われ、劣化ウラン弾による新たな核被害も生まれつつあります。
また、最近北朝鮮は核施設の再稼動を宣言しました。すでにアメリカも核の先制使用を宣言していますから、核が紛争解決の道具に使われかねない、非常に危険な状態が生まれています。
核兵器は地球に生息する全生物に対する「絶対悪」です。
世界中の人々が「核兵器はもうゴメンだ」という意思を持った「時」に核兵器廃絶の希望が生まれます。その「時」を創り出す写真展を日本から発信し、全世界の人々に伝えていきたいのです。
世界ヒバクシャ展は、一つ一つの国に、その国の言葉に翻訳したキャプションをつけ写真パネルを送り届けます。そして、核兵器がなくなる日まで展示を続けてもらいます。当面の目標を、2020年までに世界100カ国に展開することにおきます。
この運動をダイナミックに進めることに、諸団体、個人の物心両面にわたるご支援をお願いする次第です。