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◆森住 卓◆

 核にまつわる場所は常に辺境の地、少数民族の住む地域に作られる。セミパラチンスク、ネバダ砂漠、マーシャル諸島、などの実験場は安全や、環境汚染など全く考慮に入れられていない。核保有国の指導者にとって、核開発の犠牲になるのは当然と考えているようだ。
 祖国を守るために開発した核兵器は、その開発過程で祖国とそこに住む人々を傷つけ多くの人々を死に至らしめた。
カザフスタンの友人写真家ユーリ・クイディン氏は「核実験は祖国への核戦争だった」と言った。
 周辺住民の受けた被害を直視することで、私は、核兵器の恐ろしさ、非人間性を見つめ直すことが、出来るのではないかと考えている。
 新しい世紀に人類の希望が見出せるようにするためにも、核兵器が一日も早くこの地上から無くなることを願っている。

プロフィール
1951年生まれ。
新聞記者を経て、現在フリーの写真家。
日本写真家協会会員。
軍事問題や環境問題を「世界」「中央公論」などに発表。
1988年 日本ジャーナリスト会議 奨励賞 「ドキュメント三宅島」(大月書店)
1994年 世界の核実験近辺の被曝者を撮り始め、現在も撮り続けている。「旧ソ連セミパラチンスク核実験場の村ー被曝者たちの叫び」(自費出版)は売上金をセミパラチンスクで被曝した人たちへの薬代に当てている。
1996年 「’96視点展」でセミパラチンスクの被曝者の写真が「視点賞」受賞。
1998年 この年から湾岸戦争で、米・英軍が使った劣化ウラン弾による、人体への影響の取材を続けている。
1999年 第4回週刊現代「ドキュメント写真大賞」受賞。
<著書> 「セミパラチンスクー草原の民・核汚染の50年」(高文研)その他。

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